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ものづくり補助金の採択率は公募回によってどれくらい変わるか

申請者と採択者を並べ、公募回による採択率の違いと、自社の採択見込みに置き換えられない理由を見ます。

公開:2026-10-30

補助金の申請を考えるとき、過去の採択率は気になる情報です。計画書を作る時間をかける前に、どれくらいの事業者が採択されているか知りたい、というのは自然なことです。

ものづくり補助金の公式結果を見ると、採択された割合は公募回によって変わっています。ただし、この割合は各回の申請者全体の結果です。自社の計画が採択される確率として使うには、分からないことが残ります。

第19次から第23次では約32〜38%

ここでは、公式の採択結果一覧に載っている第19次から第23次の総計を比較します。採択率は、採択者数を申請者数で割り、100を掛けて小数第1位に丸めた値です。

締切回申請者数採択者数採択率
第19次5,336者1,698者31.8%
第20次2,453者825者33.6%
第21次1,872者638者34.1%
第22次1,552者582者37.5%
第23次1,275者448者35.1%

出典:ものづくり補助金公式サイト「採択結果」の「全公募における申請者数、採択者数、採択者一覧」。単位の「者」は原表に合わせています。ここでいう採択は補助金交付候補者としての採択です。

この5回では、第19次の31.8%から第22次の37.5%まで幅がありました。約3分の1という大まかな見方はできても、毎回同じ割合で採択されているわけではありません。

採択率が上がっても採択者数が増えたとは限らない

第19次から第22次を比べると、採択率は31.8%から37.5%へ上がっています。一方、採択者数は1,698者から582者へ減っています。

申請者数も5,336者から1,552者へ減っているためです。採択者数が減っていても、申請者数の減り方がそれ以上なら、採択率は上がります。

採択率だけを見て「採択される事業者が増えた」と読むと、ここを取り違えます。申請者数と採択者数を並べて見ることで、割合の動きと件数の動きを分けて捉えられます。

前回の35%を自社の見込みにはできない

仮に、ある公募回の採択率が35%だったとします。それは、実際に申請した事業者を集めた結果です。

まだ申請していない会社や、申請を検討して取りやめた会社は、この全体に入っていません。また、申請した事業者の計画内容や要件への適合状況が、どの会社も同じだったわけではありません。

したがって、その率だけから「自社も35%の確率で採択される」と置くことはできません。採択率が高い回を予想して待てば有利になる、という結論にもつながりません。

回ごとに申請枠や要件が変わる場合もあります。過去の総計は申請の規模感を知る材料として使い、申請判断では対象となる公募の要領と自社の計画を照らし合わせる必要があります。

採択と交付決定は別の段階

公式サイトでは「採択結果」と「交付決定状況」が分かれています。採択者数を、そのまま補助金の交付が決まった事業者数や、支払いを受けた事業者数として扱うことはできません。公式の採択結果・交付決定状況を参照してください。

採択後まで含めて見通しを立てるなら、どの段階の数字を見ているかを確かめることも必要です。採択率の比較は、あくまで候補者として選ばれたところまでの比較です。

過去の数字を使うときは、「どの公募回の、どの枠で、何者の申請に対して何者が採択されたか」と言い直してみてください。率だけを覚えるより、その数字を自社の判断にどこまで使えるかが見えてきます。

公募回別のデータ:ものづくり補助金の採択結果

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