合格率データブック

試験選びに役立つデータ

去年の合格率は、あてになるか

去年は30%だったから今年もそれくらい、という見込みが立つ試験と、立たない試験があります。年ごとの振れ幅を全部測りました。

公開:2026-10-25

受験するかどうかを決めるとき、去年の合格率を見ると思います。 「去年は30%だったから、今年もそれくらい」と見込みを立てる。

その見込みが成り立つ試験と、成り立たない試験があります。 収録している66系列で、年ごとの振れ幅を測りました。

各系列は試験・段階別に実施時期と正式な回番号で並べています。連続回の比較には欠測回をまたぐ組み合わせや順序を確認できない表記を含めません。制度変更で系列をつなげない試験は対象外です。

ほとんど動かない試験

まずこちらからです。何年分並べても、合格率がほとんど変わりません。

試験 回数 いちばん高い回 いちばん低い回 幅
中小企業診断士試験 2次試験 10 19.4% 17.6% 1.8pt
ITストラテジスト試験 16 15.8% 13.7% 2.1pt
プロジェクトマネージャ試験 17 15.1% 12.5% 2.6pt
ITサービスマネージャ試験 16 15.2% 12.2% 3.0pt
システム監査技術者試験 17 16.7% 13.2% 3.5pt
看護師国家試験 11 91.3% 87.8% 3.5pt
弁理士試験 最終 10 9.7% 6.0% 3.7pt
医師国家試験 10 92.4% 88.7% 3.7pt
一級建築士試験 総合 17 12.7% 8.8% 3.9pt
システムアーキテクト試験 16 16.5% 12.5% 4.0pt

いちばん動かないのは中小企業診断士試験(2次試験)で、 10回分の幅が1.8ポイントしかありません。 この試験なら、去年の数字はそのまま今年の目安になります。

年によって大きく動く試験

いっぽう、こちらは同じ試験とは思えないほど動きます。

試験 回数 いちばん高い回 いちばん低い回 幅
管理業務主任者試験 25 58.5% 2001年度 18.9% 2022年度 39.6pt
管理栄養士国家試験 21 65.1% 36 26.8% 20 38.3pt
社会福祉士国家試験 10 60.7% 38 25.8% 29 34.9pt
危険物取扱者試験 丙種 40 71.6% R7年度4月 37.5% R7年度12月 34.1pt
公認心理師試験 10 79.6% 1 46.4% 2 33.2pt
精神保健福祉士国家試験 28 89.1% 1 56.9% 15 32.2pt
原子炉主任技術者試験 筆記(認定課程修了者) 11 100.0% 2018 69.2% 2016 30.8pt
薬剤師国家試験 15 88.3% 97 60.8% 99 27.5pt
消防設備士試験 乙種 40 58.2% R8年度4月 32.6% R7年度12月 25.6pt
第一種電気主任技術者試験 二次試験 5 31.7% 2025 8.0% 2021 23.7pt
柔道整復師国家試験 11 71.5% 34 49.6% 31 21.9pt
義肢装具士国家試験 11 89.4% 32 68.5% 35 20.9pt

いちばん動くのは管理業務主任者試験で、 18.9%から58.5%まで39.6ポイント開いています。 受ける年によって集団の合格率は異なりますが、同じ人の合格しやすさが変わるとは限りません。

隣り合う回でも、これだけ動きます

何年もかけて少しずつ動くのではなく、1回で大きく変わることがあります。

試験 前の回 次の回 動き
管理業務主任者試験 58.5% 2001年度 29.4% 2002年度 29.1pt
公認心理師試験 48.3% 5 73.8% 6 25.5pt
原子炉主任技術者試験 筆記(認定課程修了者) 69.2% 2016 93.3% 2017 24.1pt
消防設備士試験 乙種 58.2% R8年度4月 38.3% R8年度5月 19.9pt
はり師国家試験 57.7% 26 76.4% 27 18.7pt
危険物取扱者試験 丙種 53.1% R6年度3月 71.6% R7年度4月 18.5pt
薬剤師国家試験 79.1% 98 60.8% 99 18.3pt
柔道整復師国家試験 49.6% 31 66.4% 32 16.8pt

前の年の数字を見て申し込んだ人が、合格率の違う回を受けることになります。 申込時点で分かる過去の数字と、これから受ける回の結果は区別してください。

なぜ動くのかは、一律には言えません

「相対評価だから」「絶対評価だから」と決めつけることはできません。 合格基準の決め方を公表していない試験も多く、 公表されていても基準が年ごとに変わる試験があります。 要因としては、問題の難しさ、受ける人の顔ぶれ、基準の置き方などが考えられます。 どれがどれだけ影響したかは、公表資料からは切り分けられません。

分かっているのは、動く試験と動かない試験があるという事実です。 合格基準点を公表している試験なら、点数の動きも見られます。 宅建の合格基準点の10年間の動きは、 『宅建の合格基準点は、10年でどう動いたか』にまとめています。

使い方

受けたい試験を決めたら、まずその試験の振れ幅を見てください。 各試験のページに、収録しているすべての回を並べています。

  • 幅が数ポイントなら、去年の合格率はそのまま目安になります。
  • 幅が10ポイント以上あるなら、去年の数字は見込みとして使えません。 いちばん低かった回を想定して準備するほうが安全です。

1回の受験がどれだけ重いかは、 『落ちたとき、何を失うか』と 合わせて見てください。 振れ幅が大きく、しかも年1回で持ち越しがない試験は、いちばん見通しを立てにくい組み合わせです。

収録が5回に満たない系列と、受け方が変わって前後の回を連続して扱えない試験は 除いています。制度変更の段差を「振れ」として数えないためです。