合格率データブック

試験選びに役立つデータ

働きながらでも受かっているのか

仕事を続けたまま資格を取れるのか。勤務先ごとの合格率を公表している試験の数字から、同じ立場の人がどれくらい受かっているかを確かめました。

公開:2026-10-25

仕事を続けたまま資格を取れるのか。 まとまった時間が取れる人に比べて、不利なのではないか。 働きながら受けるかどうかを決めるとき、まずここが気になると思います。

勤務先ごとの結果を公表している試験があります。 このサイトに収録しているなかでは、中小企業診断士試験と応用情報技術者試験の2つです。 同じ立場の人がどれくらい受かっているかを、ここから確かめられます。

中小企業診断士試験

次の表は、2025年度の勤務先の区分別の人数です。 合格率は申込者数で割った率なので、低めに出ます (受けに来なかった人も分母に入るためです)。

勤務先 申込者 合格者 合格率
経営コンサルタント自営業 523 71 13.6%
税理士・公認会計士等自営業 607 127 20.9%
上記以外の自営業 767 90 11.7%
経営コンサルタント事業所等勤務 732 127 17.3%
民間企業勤務 16,790 2,845 16.9%
政府系金融機関勤務 421 82 19.5%
政府系以外の金融機関勤務 1,707 293 17.2%
中小企業支援機関 537 59 11.0%
独立行政法人・公益法人等勤務 265 45 17.0%
公務員 993 203 20.4%
研究・教育 200 27 13.5%
学生 663 86 13.0%
その他(無職を含む) 2,006 289 14.4%
経営コンサルタント自営業 122 12 9.8%
税理士・公認会計士等自営業 231 45 19.5%
上記以外の自営業 165 28 17.0%
経営コンサルタント事業所等勤務 212 38 17.9%
民間企業勤務 4,875 853 17.5%
政府系金融機関勤務 134 30 22.4%
政府系以外の金融機関勤務 533 85 15.9%
中小企業支援機関 88 14 15.9%
独立行政法人・公益法人等勤務 81 14 17.3%
公務員 328 53 16.2%
研究・教育 50 4 8.0%
学生 105 25 23.8%
その他(無職を含む) 431 39 9.0%

いちばん人数が多いのは、民間企業勤務の16,790人で、 合格率は16.9%です。 いっぽう、学生の合格率は13.0%です。 働いている人の合格率のほうが低い、という結果にはなっていません。

この回でいちばん高かったのは、税理士・公認会計士等自営業の20.9%、 いちばん低かったのは、その他(無職を含む)の9.0%でした (申込者が200人に満たない区分は、振れが大きいので除いています)。

応用情報技術者試験

次の表は、勤務先と在学中の学校の人数です。 こちらは受験者数で割った率なので、 上の表とは分母が違います。横に並べて比べないでください。

勤務先・在学中の学校 受験者 合格率
社会人:ソフトウェア業 8,616 21.3%
社会人:情報処理・提供サービス業 9,237 21.2%
社会人:コンピュータ及び周辺機器製造又は販売業 379 21.4%
社会人:農業、林業、漁業、鉱業 15 46.7%
社会人:建設業 349 21.5%
社会人:製造業 1,912 30.8%
社会人:電気・ガス・熱供給・水道業 210 35.7%
社会人:運輸・通信業 505 29.1%
社会人:卸売・小売業、飲食店 263 24.3%
社会人:金融・保険業、不動産業 809 25.6%
社会人:サービス業 636 28.3%
社会人:調査業、広告業 53 28.3%
社会人:医療・福祉業 143 28.0%
社会人:教育(学校、研究機関) 238 25.2%
社会人:官公庁、公益団体 882 28.5%
社会人:無職、その他無記入 8,618 21.1%
学生:大学院 450 44.4%
学生:大学 1,782 28.7%
学生:短大 16 12.5%
学生:高専 81 28.4%
学生:専門学校 2,509 8.3%
学生:高校 233 15.0%
学生:小・中学校 7 0.0%
学生:その他無記入 720 19.3%

学生の区分は幅が大きく、 大学院が44.4% から 専門学校が8.3% まで開きがあります。 学生だから高く、社会人だから低い、という分かれ方はしていません。

何が言えて、何が言えないか

言えること。 どちらの試験でも、働いている区分の合格率が特別に低いということはありません。 受験者の多くは働いている人で、全体の合格率は、その人たちの結果で決まっています。 「働きながらでは無理」という結果は、公表資料には出ていません。

言えないこと。 なぜこうなるのかは、この資料からは分かりません。 公表されているのは区分ごとの人数と結果だけで、 その人たちがどれだけ勉強できたかは書かれていません。 勤務先が同じでも、勉強にあてられる時間は人によってまったく違います。

会社が受験を勧めていること、費用を負担していること、業務内容と試験内容が重なっていること。 そういった事情が混ざっている可能性もありますが、 資料には書かれていないので、ここでは推測として示すにとどめます。

決めるときに見るもの

勤務先の区分は、自分が受かるかどうかを言い当てるものではありません。 同じ区分の中にも、毎日2時間とれる人と、週末だけしか時間がとれない人がいます。

参考になるのは、自分と同じ立場の人が何人受けているかです。 中小企業診断士試験では、民間企業勤務だけで16,790人が申し込んでいます。 働きながら挑むことは、少なくとも珍しいことではありません。

必要な学習時間の目安は『すき間時間から学習期間を出す』に、 落ちたときにどうなるかは 『落ちたとき、何を失うか』に まとめています。