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司法書士の合格率は何人で割る? 出願者と受験者で変わる数字

出願者を分母にした割合と、受験者を分母にした合格率は別の数字です。なぜ違うのかを人数で確かめます。

公開:2026-10-27

司法書士試験の合格率を調べると、小数点以下が少しずつ違う数字や、分母の異なる数字が見つかります。 受験の見込みを考える前に確かめたいのは、誰の中で、どの段階まで合格した人を数えているかです。 2025年度は、受験者を分母にすると5.21%、出願者なら4.32%になります。

この違いは採点結果の食い違いではありません。同じ最終合格者751人を、 異なる人数で割った結果です。分母をそろえると、数字が違って見える理由を説明できます。

出願者と受験者で、同じ合格者の割合が変わる

2025年度司法書士試験:分母による割合の違い
計算の対象分子:最終合格者分母計算した割合
受験者の中での割合75114,4185.21%
出願者の中での割合75117,3654.32%

法務省が最終結果で数える受験者は、午前・午後の双方を受験した人です。 出願者17,365人との差は2,947人あります。 この差には試験を受けなかった人や、双方を受験した人数に入らない人が含まれ得ます。 資料だけではその内訳や理由までは分かりません。

したがって、この差をすべて「最初から勉強していなかった人」として除き、 受験者ベースの率を「本気で勉強した人の合格率」と呼ぶこともできません。 受験したかどうかと、どれだけ準備したかは別の情報です。

受験者に入った割合も、年度ごとに確認する

出願者と、午前・午後の双方を受験した人(2021〜2025年度)
年度出願者受験者受験者÷出願者最終合格者÷出願者
202114,98811,92579.6%4.09%
202215,69312,72781.1%4.21%
202316,13313,37282.9%4.31%
202416,83713,96082.9%4.38%
202517,36514,41883.0%4.32%

この表の「受験者÷出願者」は、出願から実際の受験まで進んだ人の割合です。 最後の列は、出願者全体の中で最終合格に至った人の割合です。 同じ年度でも、試験会場での結果を知りたいのか、出願した人全体の結果を知りたいのかで、見る列が変わります。

法務省の人数と、サイトが計算した率を区別する

参照した法務省の最終結果には受験者数と合格者数が載っていますが、合格率そのものは載っていません。 この記事では公表された人数から割り算をし、小数第2位まで四捨五入して表示しています。 公表された人数と、そこから当サイトが計算した値を区別して読む必要があります。

同じ人数を使っていても、途中で切り捨てるか、最後に四捨五入するかで末尾が変わります。 比較するときは表示された率だけでなく、元の人数と端数処理を確かめます。 端数の差だけを、別の集計や別の合格者数の証拠と考えるのは早計です。

合格率から必要な受験回数は計算できない

この割合を逆数にして「平均何回受ければ受かる」とは計算できません。 年度の集計には初受験者も再受験者も含まれ、同じ人を追跡したデータではないからです。 毎回同じ確率で独立に合否が決まる、という前提も確認されていません。

分母を確かめる目的は、自分に都合のよい率を選ぶことではありません。 出願、受験、最終合格という異なる段階を分けて、過去の結果を理解するためです。 長期の変化は受験者数と合格者数の推移で、 当年度の条件は司法書士試験のデータページで確認できます。