不動産鑑定士試験の受験者は増えているのでしょうか。 短答式と論文式の結果を確認できる2024〜2026年を並べると、両方の段階で受験者と合格者が増えています。 ただし、短答式の合格率と論文式の合格率は同じ方向に動いていません。 二つの段階をまとめて「人気が上がった」「受かりやすくなった」と評価する前に、人数を分けて確認します。
短答式は受験者・合格者ともに増加
| 年 | 受験者 | 合格者 | 合格者÷受験者 |
|---|---|---|---|
| 2024 | 1,675 | 606 | 36.18% |
| 2025 | 2,144 | 779 | 36.33% |
| 2026 | 2,407 | 900 | 37.39% |
短答式の受験者は1,675人から2,407人へ、 43.7%増えました。 合格者は606人から900人へ、 48.5%増えています。 合格者の増加率の方が大きく、合格率も36.18%から 37.39%へ上がりました。
ここでいう合格者は短答式の合格者です。論文式の合格者や、新たに登録した不動産鑑定士の人数ではありません。 試験の入口に当たる段階の規模を示しています。
論文式も拡大したが、合格率の変化は小さい
| 年 | 受験者 | 合格者 | 合格者÷受験者 |
|---|---|---|---|
| 2024 | 847 | 147 | 17.36% |
| 2025 | 981 | 173 | 17.64% |
| 2026 | 1,182 | 208 | 17.60% |
論文式の受験者は847人から1,182人へ、 39.6%増えました。 合格者も147人から208人へ、41.5%増えています。
一方、合格率は17.36%から17.60%へ、 変化は0.24ポイントです。 また、表の中では2025年から2026年にかけて率がわずかに下がっています。 合格者数の増加と、受験者に対する合格割合の上昇は同じ意味ではありません。
短答式から論文式へ、同じ人がそのまま移る表ではない
論文式には、その年の短答式合格者だけでなく、以前の合格によって短答式が免除される人も進みます。 そのため、同じ年の二つの表を縦につないで、短答式の受験者が何人まで減ったかという図にはできません。
2026年の論文式受験者1,182人は、同年の短答式合格者900人より多くなっています。 二つの集団が同一ではないことが、人数からも確認できます。 率を掛け合わせる問題は、短答式と論文式の合格率の読み方で詳しく整理しています。
この増加から、将来の仕事の需要までは分からない
受験者数は試験への参加状況を示しますが、不動産鑑定業務の受注額、採用人数、資格取得後の収入は含んでいません。 人数の増加を、そのまま業界の需要や収入の増加に置き換えることはできません。 また、3年分の増加だけから、今後も同じ速度で伸びると予測する根拠もありません。
受験の検討には、段階ごとの人数を把握したうえで、科目・免除の条件と必要な準備を確認します。 参加している年代の内訳は、2025・2026年の論文式の年齢別結果にまとめています。