何度か受けて、まだ受かっていない。続けるか、いったん離れるか、やり方を変えるか。 このとき知りたいのは、何回目で受かっている人が多いのかです。
公表されている弁理士試験の合格率は6.4%です。 ただしこれは、受けた人全体の率で、「1回受けたときに受かる率」ではありません。 受験回数の違う人が混ざっています。
弁理士試験は、受験回数ごとの結果を公表しています。 このサイトに収録している74試験のうち、これを公表しているのはこの試験だけです。
受験回数ごとの合格率
次の表は、2025年度の数字です。 志願者3,501人と合格者205人を、受験回数別に分けたものです。
| 受験回数 | 志願者 | 合格者 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 初回 | 973 | 33 | 3.4% |
| 1〜5回 | 1,692 | 143 | 8.5% |
| 6〜10回 | 473 | 18 | 3.8% |
| 11〜15回 | 207 | 8 | 3.9% |
| 16〜20回 | 88 | 2 | 2.3% |
| 21回以上 | 68 | 1 | 1.5% |
いちばん高いのは1〜5回の8.5%で、 初回の3.4%より高くなっています。 そこから先は下がり、21回以上では1.5%です。
受け続けるほど受かりやすくなっているわけではありません。
この数字を、そのまま受け取らないでください
この表は、志願者(申し込んだ人)で割った率です。 2025年度は志願者3,501人に対して受験者が3,183人で、 318人は受験しませんでした。 受けに来なかった人も、分母に入っています。
この点が、初回の率の見え方に影響します。初回の率が低いのは、初回に申し込んだだけで 受けに来なかった人が多いためかもしれません。 公表資料は回数ごとの欠席者数を出していないので、 この表では、率の差が実力の差によるのか欠席率の差によるのかを区別できません。
全体で見ると、志願者で割れば5.9%、 受験者で割れば6.4%です。 表の数字は前者と同じものさしで計算しているので、 公表されている6.4%と直接は比べられません。
回数のほかに公表されているもの
同じ資料には、年齢・職種・出身系統の区分もあります。どれも志願者で割った率です。
| 年齢 | 志願者 | 合格率 |
|---|---|---|
| 10代 | 13 | 0.0% |
| 20代 | 687 | 10.3% |
| 30代 | 1,013 | 8.8% |
| 40代 | 835 | 3.5% |
| 50代 | 597 | 2.3% |
| 60代 | 281 | 0.7% |
| 70代 | 65 | 0.0% |
| 80代以上 | 10 | 0.0% |
| 職種 | 志願者 | 合格率 |
|---|---|---|
| 会社員 | 1,827 | 5.5% |
| 特許事務所 | 717 | 8.5% |
| 公務員 | 145 | 7.6% |
| 教員 | 18 | 11.1% |
| 法律事務所 | 53 | 5.7% |
| 学生 | 165 | 5.5% |
| 自営業 | 90 | 3.3% |
| 無職 | 333 | 2.7% |
| その他 | 153 | 3.9% |
| 出身系統 | 志願者 | 合格率 |
|---|---|---|
| 理工系 | 2,405 | 7.0% |
| 法文系 | 799 | 3.4% |
| その他 | 297 | 3.4% |
年齢では20代が10.3%でいちばん高く、 職種では特許事務所が8.5%でいちばん高くなっています。 出身系統では理工系が7.0%で、 ほかの系統より高くなっています。
年齢・職種・受験回数は重なり合っています。 受験回数の多い層には年齢の高い人が多く含まれるので、 どの要素が合格率に影響しているのかは、この資料だけでは区別できません。
計画を立て直すために使う
この数字は、何回まで受験を続けるべきかを決めるものではありません。 回数の区分は結果を分類したもので、受かる見込みを測ったものではないからです。
使うとすれば、たとえば次のように読めます。 同じやり方を続けてきた人たちに、同じような結果が出ていることが見えます。 1〜5回を過ぎても合格に届いていないなら、 回数を重ねること自体より、勉強のしかたや使える時間のほうを見直す段階に来ている、 と読めます。
弁理士試験は年1回で、受験料は12,000円です。 1回受験することの負担(費用や、次に受けられるまでの間隔)は、 『弁理士試験』のページにまとめています。